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こどものお菓子の食べ方(食育)

正しいおやつの食べ方を
学んでいきましょう

虫歯予防に気持ちが向いていると、お子さまに「おやつを食べさせるのは控えよう」という気持ちも起こるかもしれません。しかし、お子さまは1回の食事量が少ないので、おやつは栄養素やカロリー補給のために大きな意味を持っています。
また、美味しく食べる喜びや、おやつを取るときのコミュニケーションも重要です。そのため、虫歯になりにくいおやつを選び、食べたらお口のケアをするなど、正しいおやつの取り方を学びましょう。

おかしやおやつの選び方を指導していきます

おやつの適切なタイミング

当院は、おやつは時間を決めて取ることをおすすめしています。1~2歳のお子さまなら、10時と15時頃、3~5歳なら15時頃に取ると良いでしょう。その際、食事に影響が出ないように量を調整してください。

おやつは栄養補給のために重要ですが、ダラダラ食べ続けると虫歯の原因になります。これは、食べる時間が長いほど、食後に起こる虫歯を抑える作用(再石灰化)が間に合わず、虫歯が進行するからです。

ダラダラ食べ・ながら食べは避けましょう

飲食した後はお口の中が酸性に傾いて虫歯ができやすい状態になりますが、唾液の作用などで時間とともに中性化します。この中性化にかかる時間はおおむね1時間程度です。このため、食事やおやつをダラダラと食べ続けると、お口の酸性化が継続して、虫歯リスクが高いままになります。
そのため、1日の摂取回数や時間を意識することが大切です。

おやつをとる量

おやつのカロリーは、1~2歳なら100~180kcal、3~5歳なら140~240kcal程度がおすすめです。食べ過ぎや多く欲しがってぐずることを避けるために、決まった量だけを出すように心がけましょう。

お子さまへのおやつ選びの
ポイント

以下のような食品は特に虫歯リスクが高いことが知られています。お子さまが欲しがる場合もあるでしょうが、与えすぎないように注意しましょう。

  • 糖分を多く含んでいる
  • 長く口にとどまりやすい
  • 歯に付着しやすい

上記のほとんどに当てはまるのは飴類や糖分を含むガムなどです。一方チョコレートなどは口にとどまる時間は少ないですが、糖分が多く歯に付着しやすいので注意が必要です。
つまり、トータル的なリスクを考えて、お子さまに与えることが大切です。

  • 水分補給も大切

    水分摂取は重要ですが、糖分と炭酸を含む清涼飲料は虫歯リスクが高いので、水やお茶、牛乳などがおすすめです。また、飲料に糖分がなくてもウエハースなどは水分を取ることで歯に張り付きやすくなります。

  • 噛み応えの重視

    噛む機能や消化能力が上がったら、噛みごたえがあるおやつも取り入れましょう。せんべいや乾燥させた菓子類も糖分はありますが、噛むことの利点があります。

  • キシリトールが含まれている

    糖分を摂ったあとには、キシリトール入りの無糖のガムやお菓子などをおすすめします。キシリトールは虫歯の要因となる歯垢や酸を増やさないことに役立ちます。

虫歯になりにくいおやつとは

成長期にはできるだけ砂糖の使用量が少なく、素材自体の甘みを感じられるものをおすすめします。
例えば以下のような食品です。

  • 果物
  • 野菜
  • 乳製品

じゃがいもやさつまいも、栗やにんじん、きゅうりや無糖のヨーグルトは特におすすめです。
親御さまとしては、小さく切って食べやすくしたくなるかと思いますが、時には切っていないきゅうりなどを前歯で噛み切り、奥歯で噛みつぶすこともお口の健康に役立ちます。

おやつを食べた後も
しっかりケアを

甘いものの取り過ぎは避けたいですが、甘いお菓子を一切食べてはいけないというわけではありません。おいしく楽しく食べることは心を満たしますし、さまざまな味を経験することにも意味があります。
そのため、甘いものを取ったら早めに歯を磨くことやダラダラ食べ続けないこと、歯磨きできないときはせめてうがいをすることなどを心がけ、虫歯を遠ざけることを意識しましょう。